今回は神奈中バスこと神奈川中央交通のお話です。
このテープの特徴は
関東地区では王道、等速2プログラム!
神奈川中央交通について
神奈中と略されることが多い神奈川中央交通はバス事業を専業としている会社の中では日本一なのです。保有台数に関しても2018年時点では2000台を超しており、こちらに関しても日本一を誇ります。
こちらも数ある会社の中から合併や吸収、他社の傘下に入るなどを繰り返して徐々に勢力を大きくしていき、神奈川中央自動車が成立したのは1944年のことでした(神奈川中央交通へ社名変更されたのは1951年)。
日本初の〇〇
バスに乗るときに整理券を取ったことはありますか?
実は日本で初めて整理券方式のワンマンバスを運行させたのはこの神奈川中央交通なのです。現在では交通系ICカードの普及で整理券を用いて現金で運賃を支払うことも少なくなりましたね。
駅~団地を結ぶ必要不可欠路線
さて、今回紹介するテープの路線は平塚駅北口~高村団地を結ぶ平29系統です。
ほとんどが片側一車線の道を行き、団地付近の道路は道幅も狭いためバス同士のすれ違いの際はどちらか一方が端によって止まることもあります。
山下団地・高村団地ではバス1台でも余裕たっぷりなロータリーが設けられてあることもバス利用を考慮してきちんと道路整備されてあるこの系統の特徴とも言えるでしょう。
テープ中で流れる「西高校前(平塚西工業技術高校)」は2003年に合併・統合され、現在は「桜ヶ丘公園」に停留所名が変わっています。高校の跡地を丸々公園にしてしまうとは神奈川県もなかなかやりますね。
経由したり、しなかったり…
この路線には姉妹系統がいくつか存在しました。
・平25 平塚駅→商業高校→高村団地(山下団地非経由)
・平26 平塚駅→商業高校→市民病院→高村団地(山下団地非経由)
・平27 平塚駅→商業高校→山下団地
このうち平25・平27系統は2017年のダイヤ改正で平29系統に統合され、平26と2系統体制で運行されています。
さて、平28系統は無いのかと疑問に思った方もいるかもしれません。
ちゃんとあります。
平塚駅北口を出ると銀座通りへ出ずに見附町、桧扇町、農業高校を経由して湘南日向岡へ向かう路線です。上平塚~南河内間は同じルートを通ります。
神奈中といえば…
神奈川中央交通のテープといえば国際標識制作のテープです。
テープの制作年で声優さんの移り変わりがはっきり分かります。このテープの制作は平成11年。これまで活躍していた声優さん「北原さん」から世代交代する頃のものです。
8トラの構造をうまく使い、2プログラムで往復分収録されているのも神奈川中央交通をはじめとする関東方面のテープではよく見られるタイプです。(採用例:相鉄バス、東急バスなど)
それでは駅から団地へと移り変わる風景を想像しながらお楽しみください。